飛行機を買ったら、まず何をしなければならないか知っていますか?答えは「登録」です。自動車を買ったらナンバープレートを取得して車検を受けるのと同じように、航空機にも「登録」と「耐空証明」という手続きがあります。
航空機の登録とは
登録(航空法第3条)
国土交通大臣は、この章で定めるところにより、航空機登録原簿に航空機の登録を行う。
飛行機を購入したりした場合、その飛行機を登録しなければなりません。登録をすると、その飛行機が日本のもので、誰が所有していて、普段どこに置かれているのかなどが分かるようになります。いわば「飛行機版の戸籍」です。
→登録をしたら航空機が航空機登録原簿に登録される。
→航空機登録証明書は航空機登録原簿に登録されていることを証明する証明書である。
ちなみに航空機登録原簿は誰でも閲覧を請求できます(航空法第8条の2)。
登録できない航空機がある(登録の要件)
どんな航空機でも登録できるわけではありません。日本の航空機として登録する以上、「実質的に外国のもの」は登録できない仕組みになっています。
登録の要件(航空法第4条)
各号の一に該当する者が所有する航空機は、これを登録することができない。
一 日本の国籍を有しない人
二 外国又は外国の公共団体若しくはこれに準ずるもの
三 外国の法令に基いて設立された法人その他の団体
四 法人であつて、前三号に掲げる者がその代表者であるもの又はこれらの者がその役員の三分の一以上若しくは議決権の三分の一以上を占めるもの 2 外国の国籍を有する航空機は、これを登録することができない。
すでに外国籍を持っている航空機は日本では登録できません。つまり、二重国籍の禁止です。海外から中古機を輸入する場合は、まず外国での登録を抹消してからでないと日本で登録できないということになります。
航空機登録証明書があると何ができるの?
登録をすると、次の3つの効力が得られます。
- 日本国籍を得られる。(航空法第3条の2)
- 第三者に対して対抗権を得れる。(航空法第3条の3)
→「この飛行機は自分のものだ、と第三者に主張できる」ということです。売買のときに所有者を明確にする役割があります。 - 耐空証明を受ける前提条件を得られる。(航空法第10条第2項)
前項の耐空証明は、日本の国籍を有する航空機でなければ、受けることができない。ただし、政令で定める航空機については、この限りでない。
耐空証明は原則として日本国籍の航空機でなければ受けられません。そして日本国籍を取得するには登録が必要です。つまり、登録→国籍取得→耐空証明→やっと飛べる、という順番になっているわけです。
耐空証明について詳しくはこちらの記事へ
登録にも色々な種類がある。
- 新規登録
- 変更登録
- 移転登録
- 抹消登録
新規登録(航空法5条)
登録を受けていない航空機を登録をし登録記号(JA53DAなど)を定める。
航空機登録原簿には以下のことを記載する。
自動車のナンバープレートに相当し、その航空機が日本の航空機であることを証明します。航空法に基づき、国土交通大臣が登録し、登録記号(例: JAxxxx)が付与されます。
航空機の「身分証明書」に相当します。
航空機がどの国に登録され、誰が所有・運用しているかを示します。
- 航空機の型式
- 航空機の製造者
- 航空機の番号
- 航空機の定置場
- 所有者の氏名又は名称及び住所
- 登録の年月日
登録証明書の交付(航空法第6条)
国土交通大臣は、新規登録をしたときは、申請者に対し、航空機登録証明書を交付しなければならない。
新規登録完了→航空機登録証明書発行!
変更登録(航空法7条)
新規登録を既に受けた航空機(登録航空機)において以下のことに変更があった場合に行わなくてはならない。
- 航空機の定置場
- 所有者の氏名又は名称及び住所
変更があってから15日以内に変更登録の申請をしなくてはならない。
所有者が引っ越して住所が変わった、機体の定置場を別の空港に移した、といったケースです。
移転登録(航空法第7条の2)
登録航空機の所有者が変更した場合に行わなくてはならない。
飛行機を売買して所有者そのものが変わった場合は、変更登録ではなく移転登録です。申請するのは「新所有者」で、期限は同じく15日以内です。
抹消登録(航空法第8条)
航空機を解体した場合や、外国に売却して外国人所有になった場合などに、登録を抹消します。
登録記号(JA53DAなど)は削除され、いわば「名無し」に戻ります。
また、行方が2ヶ月以上わからなくなった場合も抹消登録の対象です。
登録記号の表示義務と登録証明書の搭載義務
登録して終わりではありません。登録記号は機体に表示しなければならず、登録証明書は機内に備え付けなければなりません。
国籍等の表示(航空法第57条)
航空機には、国土交通省令で定めるところに従い、国籍、登録記号及び所有者の氏名又は名称を表示しなければ、これを航空の用に供してはならない。
航空機に備え付ける書類(航空法第59条)
航空機(国土交通省令で定める航空機を除く。)には、左に掲げる書類を備え付けなければ、これを航空の用に供してはならない。 一 航空機登録証明書 二 耐空証明書 三 航空日誌 四 その他国土交通省令で定める航空の安全のために必要な書類
搭載書類として覚えるべきは、①登録証明書、②耐空証明書、③運用限界等指定書、④飛行規程、⑤搭載用航空日誌、⑥無線局免許状、⑦飛行区間・方式・特性に応じた航空図、の7点セットです。



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